こんにちは!ピョンコです。
水が苦手で毎日お風呂が大変!顔を洗えない!プールなんてもっと無理!プールの授業がある日は学校に行きたくない!
そんな水嫌いな子をもつ保護者の方に、水泳インストラクター経験者のピョンコが今回お伝えするのは、これまで出会った『水が苦手な子ども達』の苦手な理由を明らかにして、実際に効果があった指導の方法です。
水が苦手な理由を探る
まずはじめに、そもそもどうして水が苦手なのかを考えました。
ピョンコは『そもそも…』と考えるクセがあり、理由を探ることでより効果的なアプローチができると思っています。
理由その①過去にこわかった体験がある
単純ですが、考えられる理由としてまず思い浮かぶのが『過去の体験により苦手意識を持った』です。
例えば鼻に水が入り痛かった・目にシャンプーの泡が入り痛かったなど日常で起こる些細な出来事や、海や川で溺れた経験があるなど、水に関するこわかったり痛かったりした体験があると、
水=こわい・危険
当然こんな記憶がインプットされちゃいますよね…。
日常の不快といえば、シャワーで流したリンスが顔にたれてきたり、耳に水がボソボソと入ってくる感じが苦手です。
理由その②本能的に苦手
では、こわかった経験なんてしたことないけれど水が嫌いな子どもはどうでしょう。この場合に考えられるのは、生物として危険を回避する能力が高いのではないかとピョンコは考えました。
水に濡れると体の熱を奪われてしまいますよね。体温が下がることは、生命の危険に繋がり
水(濡れる)=危険
と本能的に判断して濡れることを避けているのではなかろうか。ということは、水が苦手な子は生物として危険を回避する能力が優秀なのではなかろうか、とピョンコの中で勝手に結論を出しました。
『~ではなかろうか。』と言えば、それっぽく聞こえるような気がしているピョンコは御年34歳。(誰得情報?)
逆に水が得意な子は生物として順応性が高いと言え、結局のところ苦手な子も得意な子もみんなスゴイってことですね。(ぶっ飛んだ感が否めない)
この自論でいくとピョンコ家は4児とも、生物として危険回避の本能が優秀ということで、長男くんが洗髪を嫌がりピョンコを手こずらせていることも、仕方ないというわけです。(言い訳だ)
上の3姉妹は泳げるようになっています!見事に順応してくれました。
ポイントをおさえた指導法
結局のところみんながスゴイのは分かったけど、我が子が水嫌いで困っているんです!という心の声が聞こえてきたような気がするので、実際にどんな指導が効果的だったかをお伝えします。
あくまでもピョンコの経験に基づく内容なので必ずしも全ての方に効果があることをお約束できるわけではありません。
ポイント①息を吐く
まずは水泳でも超大切なこの基本中の基本『呼吸法』についてお話します。イルカの如く泳げる選手でも極めることは難しいですが、意識するだけで全然違うので挑戦してみて下さい。
『呼吸法』とか言ってちょとワザっぽく言ってますが、ここでお話しすることは、息を吸う・吐く・止めるの3つです。そこに鼻からなのか口からなのかが加わります。
【息を吐く】ですが、実は意識しないとできなかったりします。吸うことは無意識のうちにできちゃうのですが、特に緊張状態にあるときは吸ってばかりで苦しくなってしまいがちです。
そして水が苦手な子は息を吸うことばかりなので、声掛けをして息を吐かせます。大切なのはいきなり水中ではなく、まずはプールサイドや普段のお家の中で行います。
「息を吸って~」で息を吸わせ、
「吐いて~」で息を吐かせる。
ゆっくり吸ってゆっくり吐く呼吸を何度か行います。気持ちもリラックスしてきますので、水慣れ練習の導入部分に取り入れるのも効果的です。
次に、「息を吸って~吸って~止める!」と息を止めさせます。
そして「息を吐いて~」と息を吐ききらせます。
この息を吐ききるというところは水泳においても重要なポイントになるので、選手を目指す子もやってみると良いかもしれません。
声掛けと息を吐いたり吸ったりすることを連動させる目的があるので、できるようになるまで何度でもします。
特に小さな子どもに関しては、本人は息を止めているつもりでも、口から息がもれ出てますので、口に手を当て確認したり、本人に手で口をふさぐようにしてやってみようと促したり、工夫が必要です。
水のない場所で息を吸う・吐く・止めるができるようになったら、次はシャワーに挑戦です。
お風呂でもプールでも良いのでシャワーを浴びながら、息を吐かせます。
頭からシャワーを浴び、顔は正面かやや下向きで「はっはっはぁーッ」と声を出しながら息を吐きます。「ハッ」や「パッ」を発声することで、水が口に入りにくくなります。
まずはお手本を見せてあげると子ども達は真似をしてくれるので、口頭より伝わりやすいです。
シャワーはあまり長くせず、5秒くらいで一旦シャワーから出ます。ひと呼吸おいてからまたシャワーに入ります。これを慣れるまで何度か行います。
水がかかっても息ができるようになると、水に対する恐怖心が徐々に和らいできます。
ちょ、ちょと待って!まずシャワーが無理なんですけど!と言う方も多いかと思います。そんな方は、シャワー指導の前にできることがありますので、このまま読み進めて下さいね。
ポイント②目を開ける
水中で目を開ける行為はなかなか難しいです。大人でも少しためらいそうなハードルの高さなので、ここでは便利なアイツを使います!そいつはコレ。
ゴーグルくん!!スイマーや水嫌いの子どもの強い味方です。写真は未来のスイマー長男くんです。ちょっとゴーグルがずれてます。
その子専用のゴーグルを与えてあげると、単純ですが、やる気スイッチが入ることが多いので選んであげてみて下さい。
さて、装備もできたことですし、早速お風呂にでも入ってみましょう。ゴーグルをつけてシャワーで遊んでみるも良し、手で水を顔にかけてみるも良し、頭から水を垂らしてみるも良し、湯船に顔をつけてみるも良し、なんでも良し!
この『ゴーグルを装着する』ことだけで、意外にすんなり水遊びをし始める子がチラホラ現れてきます。プールでは特に、水の中を見ることが楽しくなって、自分から進んで潜るようになったりします。
その際に注意したいのが呼吸法です。声掛け付きの呼吸法で指導してあげると、息を吸い・息を止めてから潜るといったステップに進むことができます。段階的に進めてあげると、慌てて水を飲んでしまう、鼻に水が入ってしまうというようなことが無くなります。
私達は普段、目で周りを見ながら生活していて、例えばいきなり目をつむったまま歩くとなると不安ですしこわいですよね。
水中でも同じで、特に初心者の方に関しては目をギュッとつむったまま何かをすることは、余計に恐怖を感じてしまいます。目を開くことは、恐怖を和らげるために必要なポイントです。
ポイント③習うより慣れよ
なんだかんだ言って結局のところ最大のポイントは、『習うより慣れよ』です。もうこれは本当にその言葉の通りで、実際に経験を積んだり練習を重ねたりして体に覚えてもらうのです。
どんなに素晴らしい指導者や魔法使いのようなカリスマ先生に指導してもらい、その時だけ水慣れができたとしても、また元に戻ります。
初心者指導をしてきた経験から、1度だけできるようになった程度では、時間が経つとフィードバックしてしまいます。
なので、大切なのは体が覚えるまで繰り返すことです。できることに慣れてきたら次のステップへ進み、それを繰り返すことで最終的に水嫌いを克服して泳げるようになるという流れです。
こうして少しずつでも小さな成功体験を積み重ねていくと、その子の自己肯定感も育まれ、水泳に限らず他の事柄に対しても前向きに挑戦することができるようになるので、反復練習は重要です。
水が苦手な子には、まずはお風呂で少なめのお湯をほっぺにかけることから始めてみて下さい。それから徐々にかける範囲を増やしていき、濡れることに慣れてもらいましょう。
次第に湯船で遊ぶようになり、遊びながら水しぶきが平気になり、シャワーに興味を示してきたら持たせて遊ばせるのも良いと思います。
少しずつ水に慣れてきます。ここで気をつけてもらいたいことは、慣れてきたからといって絶対に目を離さないことです。
水は慣れると楽しいものですが、それと同時に、なめてかかると命を奪う恐ろしい面もあります。ほんの少しの水深でも溺れてしまうので、注意しましょう。
プール遊びで準備するもの
それでは次に、プール遊びに行く際に準備するものについてお話します。屋内プールと屋外プールとでは、施設によってもルールが違ってきますので、プールを利用する前にまず施設のホームページなどをチェックすることをお勧めします。
水着と帽子の選び方は?
ざっくりとですが、水着には上下がひっついている水着と、上下が別々の水着があります。
オムツが外れたての小さな子や、プール遊びを始めたばかりの子は、上下が別々のセパレートタイプの水着をお勧めします。
理由は『トイレがしやすい』です。濡れた水着は脱ぎにくく、そして着にくいです。水着に慣れた我々指導員たちですら、濡れた水着の着脱は一苦労です。
次に、水泳帽子についてです。こちらもざっくりといきます。メッシュキャップとテキスタイルキャップがあります。好みで分かれるところですが、私はメッシュキャップをお勧めします。
理由は、脱げにくいからです。指導の途中で帽子がしょっちゅう脱げる子がいましたが、決まってテキスタイルキャップでした。指導が中断して流れが止まってしまうので、脱げにくいメッシュキャップ派です。
メッシュキャップは長時間かぶっていると、おでこにピッシリ帽子の跡がつきます。あしからず。
タオルの選び方はある?
普通のタオルで問題ないですが、巻きタオルを購入する場合、お子さまの足元ギリギリまで長さがあるものは、裾を踏んでコケるのでやめておいた方が無難です。
子ども達はプールサイドや更衣室でのケガが多いです。特に水に濡れた後だと皮膚がふやけているので、ケガをしやすいです。
プール施設の選び方はある?
これまたざっくりとご紹介します。完全に私の個人的な意見ですが、水深が50㎝~60㎝くらいの浅いプールがある施設をお勧めします。
水が苦手な子の場合、深さや水圧にも恐怖を感じてしまうので、なるべく浅いプールから始めると良いです。
次に、プール内にスロープがある施設をお勧めします。徐々に深くなる、という点は初心者の子にも優しいからです。
さらに欲を言えば、プールサイドが暖かいと最高ですね。初心者の子はプールが寒いことも嫌がる理由の1つなので、水温が低い・プールサイドが寒いと、もう心がポッキリ折れちゃいます。
まとめ
いかがでしたか。まずは水が苦手な理由を探り、呼吸を意識して行い、目を開けて不安を払拭し、体が覚えるまで反復する。参考になるやらならないやらですが、挑戦してみる価値はあると信じたい。
自身で指導は無理そうだなぁと感じた方はもうプロに丸投げしてください!そのための水泳インストラクターですからね。みんな指導ができちゃったら仕事なくなっちゃう。
ちなみに、ここに書いた内容は本当に指導の1部分ですので、これから徐々に追記していきますね。
以上、ピョンコでした!
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